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(五) YHVH 名の他の言語による考察 [神聖の系譜]


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『神聖の系譜』
メソポタミア〔シュメール〕
ヘブライ&日本の古代史
 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦 
 
第二部 メソポタミアとイブル〔ヘブライ〕
 第二章 イブル〔ヘブライ〕の神「主」の神格
  
   (五) YHVH 名の他の言語による考察 
   〔ゲオルギ(グルジア)語、ギリシャ語、
    ドイツ語、英語、サンスクリット語、
    シュメール語〕
 
  前節でYHVH名の語義について
 イブル語で考察した。
 
 その背景にある意義は
 「言う、言明する」から
 「指示する、命令する、導く」であった。
 
 それらの概念を持った近似音の言葉が
 メソポタミアを祖地とした
 諸地域に広く存在している。
 
 まず本書が重要視してきたシュメール語では
 
 pa〔呼ぶ〕もあるが、
 ka-bah〔口ー開く〕で
 「口を開く」「会話する」となる。
 
  次にイブル語はセム語の一派であるが、
 それに最も親近性のあるのは
 ゲオルギ語である。
 
 何しろ同宗族が紀元後三世紀にキリスト教に
 改宗するまでは
 「イベリアIberia」と称していた。
 
 そのIberiはイブリ人のIbery名と同根、
 つまり祖語を同じくする。
 
 その祖先はシンジャール山脈周辺から
 北域に生活していたのである。
 
 『旧約聖書』「創世記」が記す
 「エデン」の地域であり、
 言語的に共一なものがあって当然である。
 
 ゲオルギ国名は上述したように
 紀元後にキリスト教へ改宗した際、
 多分この宗族出身のキリスト教聖者
 「ゲオルゲ」名に因んで命名したことに依る。
 
 そのため及び西隣りにギリシャの植民地
 コルギスが永くあったためギリシャ語の
 影響が色濃く浸透し、
 紀元前一〇世紀頃からは
 言語的にかなり変化していて、
 単語の一部に古代語の痕跡が遺されているに
 過ぎないとさえ判断される。
 
 現代ゲオルギ語ではあるが、
 YHVH名に係わっていそうな単語を
 一覧にしてみる。
 
  atschukheb〔与える〕、
   lapparakob〔話す〕、
   pasuxobs〔答える〕、
   da-rekavs〔電話する〕、
   gephs〔吠える〕、
   m-gav〔導く、持つ〕、
   m-knebs〔褒める〕、
   m-goph〔もたれる〕、
   she-gvirebs〔叫ぶ〕、
   da-dzaxebs〔呼ぶ〕、
   ma-khvs〔持つ〕、
   ga-ma-khvs〔持ち出す〕、
   mi-ma-khvs〔もたらす〕、
   mo-ma-khvs〔もたらす〕、
   she-makhvs〔持って来る〕、
   m-gavs〔何か持って来る〕、
   mi-m-gavs〔人を導く〕
 
 
 また名詞形では  
   sitqva〔言葉〕
   shekidhxva〔質問〕
  などがある。
 この語尾形に注意したい。
 
 (動詞)
   kheb,kob,xob,kav,geph,qav,kheb,goph,
   qvi,xeb,khu,khv,
 (名詞)
   qva,xva
 
 これらは
 あのYHVH名のうちのHVHと同根とみられる。
 
 また現在のゲオルギ語文字で
 表現されている「m」字は
 一八世紀まで「ω」と書かれており、
 古代には「y:草書体⒴ƴ」字であったらしい。
 
  よって現在表記での m-gav〔導く〕は
 古代においては y-gav であって
 Y-HVH〔指示する、導く〕とほとんど
 同表記にして同義となる。
 
  セム語の仲間アモリ語〔アッシリア語〕は
 さらにゲオル語語に近く
 
  makhbir〔伝える〕、
   mqawekh〔叫ぶ〕、
   mquawekhe〔叫ぶ〕とある。
 
 またクルド語の中には
  xwjaj は
 ユダヤ教徒やキリスト教徒への尊称として
 使われているという。
 
  さらに「創世記」の記載で
 ノアの後裔「ペレグ」がその子孫と指摘した
 パキスタン辺りの
 バロチ〔Balōcì〕族の言葉に
  gap〔話、会話〕、
  gwānk〔叫び、叫び声〕とある。
 
  次にインド・ヨロッパ語圏における様子をみる。
 
 最も古くはメソポタミアの北方高原地帯の
 信仰を吸収した
 アーリアン(ar-en〔讃美する-主〕)人たちの
 言葉サンスクリット語をみる。
 
 同語にはこれまで紹介してきた
 諸語と同根とみられる
 Hvā-Hū〔原形〕があり、
 その動詞変化で、
   ho・hū・jahu・huva・hvayatiなどとなり、
 
 それらの語義は
 「呼ぶ、呼びかける、召す、
  呪文によって呼び出す、祈願する、祈る」
 となる。
 
 これらはYHVH名のHVH部分に相当する。
 
 そしてサンスクリット語には
 Y(ya)との単語があり、
 「するもの」
 「であるもの」との語義で
 Ya+Hvaと合成すると、
 「呼びかけるもの」
 「召すもの」などとなる。
 
  またかなり古いギリシャ語には
  Hpuo〔話す、呼ぶ、呼びかける、大声で叫ぶ〕
  iaxew〔告げ知らせる、大声で叫ぶ〕、
 
 名詞形で
   iaxh〔叫び、呼び声、歓喜の声〕、
 
 英語のgive〔与える、贈る〕は
 本来
 
 「(言葉を)言う、(言葉を)出す、
  (伝言を)伝える」の語義である。
 
 さらにドイツ語では
 eingeben〔説き勧める、鼓舞する〕で、
 英語のgiveと同じgebenは
 「与える、恵む」と
 共に
 「存在する、施される、ある、いる」
 でもある。
 
 Führenは
 「導く、案内する、連れていく、
  先頭に立つ」で、
 その名詞形
 Führerは
 「指導者、指揮者、先導者」と、
 
 『旧約聖書』の神〔主〕の性格を
 極めて正確に表現していて、
 しかもその表音がほとんど同じと判断される。
 
 よってYHVH名はイブル人にだけの
 独自特有な名称とはいえず、
 紀元前のメソポタミアを祖地とする
 言語世界ではかなり普遍的用語にして、
 信仰面で広い支持を得ていた
 想念だったと解釈される。  
 
M.K記

 連絡先:090-2485-7908

 


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