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第五章 『旧約聖書』「創世記」(2)ピソン川 [創世紀(牛角と祝祭・その民族系譜)]

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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
 執筆時期:1999~2000年

《第五章 『旧約聖書』「創世記」」(2)ピソン川
  エデンの園から流れ出した一つの川から
 分れた四つの川のうち、
 第三の川ヒデケルはシュメール語呼称
 Idigna 、またはトルコ語名 Dicle から
 解る通りチグリス川のことであり、
 第四の川ユフラテは
 ユーフラテス川であることは明白である。
 
 しかし、
 第一の川ピソン川と第二の川ギホン川については
 不明瞭である。
  ピソン Pison 川はハビラ Havilah を流れるという。
 ハビラ はハブールのことで、
 北東シリアを流れてユーフラテス川に入る
 ハブール Khabur 川こそピソン川なのである。
 ハブール川とユーフラテス川の合流点に
 Basayrah の町があり、
 そのすぐ西に Bashri 山脈があるが、
 これらは Pison の転訛と考えられる。
 この流域の産物として金、しまめのう、ブドラクが
 挙げられている。
 bdllium は樹脂と理解されている。
 しまめのうは onix であるが、
 めのうは英語で agate 、ドイツ語で Achat である。
 この地方の古代の産物に玄武岩があった。
 玄武岩は英語で basalt という。
 ブドラクは英語で bdllium(アメリカ聖書協会版)
 などに表記され、
 アスファルト(瀝青)、時には松やにも意味する。
 ラテン語の瀝青は pix/picis で、
 松(pix、picea)に由来し、
 ギリシャ語の松 pitus、樹脂 pissa(pitta)に
 対応する。
 ピソン名はこの松樹脂に由来するものとみられる。
  シュメール語で籠あるいは入れ物を表わす用語
 Pisan に近似した Psasan がある。
 この籠は植物のつるなどで編んだものに樹脂を
 塗り込んだものと考えられる。
 パサンは、紀元前二三五〇年から二二九四年までの
 アッカド Agade/Akkad の王として
 建国・君臨したシャルル・キン、
 旧約聖書でいうところのサルゴン王の伝説に登場する。
 彼の伝説のうちの生い立ち物語によると、
 生育まもなく葦の籠に入れられて川に流され、
 ユーフラテス川を流れ下っているうちに
 拾われ助かったという。
 この籠が天然の瀝青を塗った防水籠であったと
 述べられている。
 シャルル・キンの出身は東部セム族に属する
 アッカド語でいう アムル Amuru 人、
 シュメール語でマルトゥ Maruti 人、
 旧約聖書でアモリ Amori 人といわれた部民であった。
 
 彼等はユーフラテス川の上流シリア高原の出身、
 つまりハブール川の流域とされている。
 ピソン川流域の産物にしまめのうがあり、 
 これがめのうの一種であることはもちろんだが、
 ドイツ語名 Achat 英語名 agate は地中海の
 めのう産地シシリ島の西端にある Agates 諸島に
 依るとされている。
 この地方はマルタ島に近く、
 カルト人が進出した居留したところとみられ、
 島名も西アジアから持ち込まれたとみられる。
 シャルル・キンの建国したアッカド名は
 このめのう名に由来すると考えられる。
 彼等ユーフラテス川の上流のめのうを産出する
 ピソンからシュメールの地に移動して来たのである。
 川に流されユーフラテス川を下ったという伝説は
 この経緯を物語化したものであろう。
  創世記のいうピソン川がハブール川で
 あったことを補足説明する物語である。
 

※参考
  シャルル・キンの出身は
 東部セム族に属す
 アッカド語で言う アムル Amuru 人、
 シュメル語でマルトゥ Marti 人、
 『旧約聖書』でアモリ Amori 人
 といわれた部民であった。
 
 彼等はユーフラテス川の上流シリア高原の出身、
 つまり、
 ハブール川の流域とされている。
 
 ピソン川流域の産物に縞瑪瑙があり、
 これが瑪瑙の一種であることはもちろんだが、
 
 ドイツ語名 Achat 、
 英語名 agate は
 
 地中海の瑪瑙の産地シシリ島の西端にある 
 Agates 諸島に依るとされている。
 
 この地方はマルタ島に近く、
 ケルト人が進出し居留した所とみられ、
 
 島名も西アジアから持ち込まれたとみられる。
 
 シャルル・キンの建国したアッカド名は、
 
 この瑪瑙名に由来すると考えられる。
 
 彼等はユーフラテス川を下ったという伝説は、
 
 この経緯を物語化したものであろう。
 
 「創世記」のいうピソン川が
 ハブール川であったことを補足する物語である。
 
 シュメル語で籠あるいは入物を表す用語に
 Pisan に近似した Pasan がある。
 
 この籠は植物の蔓などで編んだものに
 樹脂を塗り込んだものと考えられる。
 
 パサンは、
 紀元前2350年から2294年までの
 アッカド Agade/akkad の王として君臨した
 シャルル・キン、
 
 『旧約聖書』でいうところの
 サルゴン王の伝説に登場する。 
 
 彼の伝説のうちの生い立ち物語りによると、
 生育まもなく葦の籠に入れられて川に流され、
 ユーフラテス川を流れ下っているうちに
 拾われて助かったという。
 
 この籠が天然の瀝青を塗った
 防水籠であったと述べられている。
 
  エデンの園から流れ出した一つの川から
  分かれた四つの川のうち、
 
 第三の川ヒデケルは
 シュメル語呼称 Idigno 、または
  トルコ語名 Dicle から
 解る通りチグリス川のことであり、
 
 第四の川ユフラテは
  ユーフラテス川であることは明白である。  
 
 しかし、
  第一の川ピソン川と
  第二の川ギホンについては不明瞭である。
 
 ピソン Pison 川は
  ハビラ Havilah を流れるという。
 
 ハビラはハブールのことで、
 北東シリアを流れてユーフラテス川に入る
 ハブール Khabur 川こそピソン川なのである。
 
 ハブール川とユーフラテス川の合流点に 
  Basayrāh の町があり、
 
 そのすぐ西に Bashri 山地があるが、
  これらは Pison の転訛と考えられる。
 
 この流域の産物として、
  金、縞瑪瑙、ブドラクが挙げられる。
 
 Bdllium は樹脂と理解されている。
 
 縞瑪瑙は onix であるが、
  瑪瑙は
  英語で agate 、
  ドイツ語で Achat である。
 
 この地方の古代の産物に玄武岩があった。
 
 玄武岩は英語で basalt という。
 
 ブドラクは英語で 
  bdllium (アメリカ聖書教会版) などと表記され、
 
 アスファルト(瀝青)、
  時にはゴム樹脂との解説もされている。
 
 英語の樹脂ないし瀝青を表す用語には 
  pitch があり、
 これは松脂をも意味する。
 
 ラテン語の瀝青は pix/picis で
  松(pix、picea)に由来し、
 
 ギリシャ語の
  松 πιτνζ、
  樹脂 πιζζα(πιττα)に対応する。
 
 ピソン名はこの松樹脂に由来するとみられる 。
 ※ハブール川 
 ハブール川
 (ハブル川、カブル川、
  Khabur、Habor、Habur、Chabur)
 
 アラム語:ܚܒܘܪ, 
 クルド語:Çemê Xabûr, 
 アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur

 



M.K記
 連絡先:090-2485-7908
 
 

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