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第三章 地中海人種 [創世紀(牛角と祝祭・その民族系譜)]

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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
 執筆時期:1999~2000年

《第三章 地中海人種




  イベリア半島のスペインから西アジアの
 非常に広い地域に
 居住していた古代の人々も総称していう。
 
 その範囲はバルカン半島、アフリカ北部を含む。
 
 古代の文明を開いたローマ、ギリシャ、エジプト、
 そして西アジアの人種はこの範疇に入る。
 
 現在においては
 地方的変異もみられるようになっている。
 
 その系統は地中海地方ばかりでなく、
 
 コーカサス地方、アジアのインド亜大陸にも
 広がっている。
 
 スペインのバレアレス諸島の調査報告によると、
 そこの人々は、
 身長が一六四センチメートル程度と低く、
 長頭で顔は長く卵型、鼻筋が通り、唇が厚い。
 
 皮膚の色合いは比較的濃く、
 日焼けした症状は
 ヨーロッパ大陸の北方人種ように
 斑点になるのではなく濃褐色になる。
 
 これらの特徴に整合する人々は
 イベリア半島、フランスの一部、
 イタリア付近の島々と、
 地中海の西部中部地方に分布している。
 
 以上にみた地中海人種の特性は、
 メソポタミアの古代紀元前七千から六千年の間の
 サマッラ式土器期のイラク中部にある
 チョガ・マミ遺跡から
 出土した彩文女性頭部土偶に酷似している。
 
 長い髪を巻き上げて頭上で纏めていることを
 考慮しても長頭で、
 顔は卵型、鼻がよく伸び、唇が厚く張っている。
 
 目が大きく造られているのは
 シュメルの彫像にもみられるように
 メソポタミアにおける全般的特性である。
 
 同じくイラクの中部にある
 テル・アル・ソワン遺跡の
 サマッラ期の墓地から出土した
 アラバスター製人物像は、
 長頭で鼻がよく通っている。
 
 さらに紀元前三千一百年頃の
 北メソポタミアのテル・ブラク
 「眼の神殿」から見つかった石製頭像は、
 鼻が高く取られ、唇も厚めに彫られ、目も大きく、
 チョガ・マミ遺跡の人頭土偶の特徴を踏襲している。
 
 また、
 紀元前三千年頃の古代都市トゥトゥヴの
 テル・ハファージェ遺跡の長円形神殿から
 出土した銅製
 「箱を頭に乗せた人物立像」の頭部の特徴も全く
 「女性頭部土偶」と同じで、複製ともいえる。
 
 このように
 メソポタミアの新石器時代から
 青銅器時代に渡る人物造型に、
 地中海人種の特性が強く表現されていることは
 重要である。
 
 北メソポタミアの文化的影響は、
 紀元前六千年から五千四百年に至る
 ハラフ式土器期に地中海沿岸に
 定着した様子がみられる。
 
 オロンテス川の北端地域にアラアク遺跡などの
 ムキシュ地区に
 その遺跡が集中している。
 
 紀元前三千年期に特徴づけられる
 斜めの口縁を持つ鉢は
 南メソポタミアの生活用容器であるが、
 同型の鉢の出土分布が
 北メソポタミアからオロンテス川流域にまでみられ、
 南メソポタミア文化が地中海北部と
 連結していたことを示している。
 
 地中海人種と北メソポタミアの人々とには
 深い人種的関係が認められるのである。
M.K記

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