SSブログ

第1章 倭人と東夷の原像(1)倭人 [日本創世紀]

『歴史徒然』Rekishi Tsuredure http://blog.livedoor.jp/matmkanehara10/
『歴史徒然』History Tsuredure https://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara
『歴史創世』Rekishi Sousei https://matmkanehara.blog.so-net.ne.jp/

『猶本光サポーターズサイト』http://hikaru-naomoto.net/
『浦和レッズレディース』http://www.urawa-reds.co.jp/ladies/
『日本創世紀』の目次へ戻るhttps://matmkanehara.blog.so-net.ne.jp/2019-03-12-1
「神聖の系譜」出版協賛のお願いhttps://matmkanehara.blog.so-net.ne.jp/2019-03-14-4

日本創世紀

 ―倭人の来歴と邪馬台国の時代―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦



《第1章 倭人と東夷の原像》
ー和人〔倭人〕はシナ大陸を最初に開化させたー

 

 (1)倭人

 

 「倭人」という呼称は日本人には

 『三国志魏志倭人伝』との

 通称によってよく知られている。

 

 この三国志とはシナの史書の一つで、

 紀元後2-3世紀に

 後漢の終末からの覇権争いで

 登場してきた勢力で、

 3世紀中シナ大陸を3分割して国をなした

 

  魏(220-265)、

  呉(222-280)、

  蜀(221-263)の

 

 三国の歴史にからむ記録を集めた史書で、

 「三国」とは魏呉蜀国をいう。

 

 実際はそれぞれ

 魏書・呉書・蜀書と

 別々の記述となっている。

 

 「倭人伝」はそのうちの

 魏書第三十にあるもので

 「東夷伝」の一節である。

 

 東夷伝のうちには

 「韓伝」、

 「弁辰伝」、

 「粛慎伝」などあり、

 

 「倭人在帯方東南大海中」との

 書き出しで始められている。

 

 「倭」に関する記述で、

 当該部分を

 「倭人」といいならわしているのである。

 

 そこには現在の日本列島の一地方である

 「南方」についての情報と

 魏国との交通が記述されている。

 

 この「倭人」という記述は

 中国の史料のうちでは初めてではない。

 

 同東夷伝で引用書としている

 「魏略」に「倭人」との表記があり、

 三国志記述より

 古い時期とすることができる。

 

 さらに

 「漢書」地理志「燕地」のうちに

 「楽浪海中有倭人」との記述がある。

 

 この漢書地理志は紀元1世紀の成立で、

 三国志より古い時代で、

 日本の古代の呼称を「倭」、

 そこの人々を「倭人」と呼んだ

 最も古いものとされている。

 

 「倭」の呼称も魏書「韓伝」に

 「韓在帯方之南東西以海為限南與倭接」

 とある。

 

 また大分時代は下がるが、

 唐(紀元618-907)の歴史書である

 「唐書」には「日本古倭奴也」とあり、

 

 「倭」とは「日本」を指すことが

 通念であったことを示している。

 

 つまり、

 「倭人」とは「日本の人」の語義となる。

 

 ところでこの「倭」の表記は

 「日本」列島対象だけの呼称ではない。

 

 紀元前2世紀より古くからの

 シナの地理書「山海経」に

 その用語が表れており、

 その対象地域が大陸内を指している。

 

 その第十三巻「海内北経」に

 

 「蓋国は巨大なる燕の南、

  倭の北にあり、倭は燕に属す」とある。

 

 紀元前の7世紀後半から

 「燕」は

 現在の北京市辺りから

 河北省天津市辺りまでを

 占めた勢力であった。

 

 「倭」はその南にして、

 さらに蓋国の南にあったということになる。

 

 「蓋国」の比定は現在不確かとなっているが、

 「倭」は山東半島から

 揚子江の河口付近江蘇省の黄海岸に

 あったと考えられる。

 

 特に准河河岸地帯に後に取上げる

 「准夷」がおり、

 「倭[wo]」と「准[huai]」は同音に近く

 そこも当該地に含めることができる。

 

 因みに「倭」はまた[ヰ]とも発音され、

 次に解説する「夷」とも同音である。


 M.K記
 連絡先:090-2485-7908

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。